2009年1月号 健保組合関係者4千人が参集 「前期高齢者医療」への公費投入を決議の実現へ

平成20年度健康保険組合全国大会

平成20年度健康保険組合全国大会「健保組合存亡の危機突破総決起大会」を副呼称に11月17日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで「平成20年度健康保険組合全国大会」が開催されました。大会には全国1497組合から約千人の関係者が参集。財政立て直しに向け「前期高齢者医療制度への公費投入」など3項目の決議を採択、全健保組合が一致して決議の実現に取り組む方針を確認しました。

企業で働くサラリーマンやその家族の医療費を支える健保組合が過去に経験したことのない財政危機に直面しています。人口の高齢化による医療費増で、健保組合から高齢者医療制度への支援金に加え納付金が急激に増加しているためです。

今年4月に発足した高齢者医療制度は、75歳を年齢区分に、65歳以上を「前期高齢者医療制度」、75歳以上を「後期高齢者医療制度」で支えますが、財源の負担方法は全く異なります。「後期」制度では、給付費(20年度で10.8兆円)の5割を公費で負担しますが、「前期」制度の給付費(5.2兆円)には公費はつきません。公費がない分、現役層の負担が重くなるというわけです。また、前期高齢者の加入率が高い国保制度と現役比率が高い被用者保険との間で行われる財政調整の仕組みも健保組合の負担を重くしています。

この結果、20年度の健保組合の高齢者医療費の負担は、前年度比約22%増の2兆8423億円。保険料収入に占める負担金の割合は46.5%に達しています。

現役世代が高齢者世代を支援するのは当然のことです。しかし、この支援金が原因で20年度は、9割の健保組合が経常収支で赤字を計上し、赤字額も6300億円を超える見通しです。高齢者医療を支える仕組み自体が根底から揺らぎ始めていると言っても過言ではありません。

この日の大会では、健保組合制度を維持していくための政策提言である「前期高齢者医療制度への公費投入」など、健保組合の活動指針として掲げた3スローガンが決議・採択されました。

これらの決議は、政府の社会保障国民会議が麻生太郎首相に提言した「社会保障機能の強化策」とも基本的に合致するものです。少なくとも、法律で定められた国庫補助を健保組合に肩代わりさせるような措置は二度と繰り返されてはなりません。年末の予算編成に向け、健保連は全組織をあげて政策活動に取り組みます。

健康保険組合全国大会スローガン

  1. 前期高齢者医療制度に対する公費投入の実現
  2. 制度間の財政調整・一元化構想の断固阻止
  3. 税・財政改革による安定した社会保障財源の確保

投稿者 セメント商工健康保険組合 : 2008年12月15日 08:02 : 無断転載を禁じる