2008年12月号 女性のメンタルヘルス
女性外来を始めて3年、疲れている女性も多く受診されます。疲れすぎて休職中の方や働いている女性の場合は、土曜日か閉院ぎりぎりの駆け込みで来院します。よくある訴えは、
- 月経に関すること(月経不順・不正出血・無月経・月経痛・月経前症候群など)、
- 不眠・睡眠障害、
- 頭痛・肩こり・ひえや腰痛、
- 便秘・下痢・食欲不振・過食、
- 疲れやすい・気力が出ない
―などです。
その際よく、「若年性更年期ですか」と訊かれる方がいます。いわゆる更年期とは、老化により卵巣の働きが衰え、女性ホルモンの分泌が低下するために、脳下垂体から卵巣を刺激するホルモンがたくさん分泌されている状態です。若い世代で問題のある人は、女性ホルモンも低下していますが、脳下垂体からのホルモンも低下しています。つまり、すべての働きが低下しているという状態なのです。
これらの問題解決には、まず睡眠や食事を見直すことです。ある統計では、7時間眠る人が一番病気になる確率が低いと出ています。また食事も小学・中学時代に聞いた5大栄養素をバランスよく摂取する必要性の話を思い出してください。
月経に伴うトラブルを減らすためには、OC(低容量ピル)も1つの選択です。男性との大きな違いはこの月経によるハンディかもしれません。これをコントロールするだけでも生活はもっと過ごしやすくなると思います。そして余暇の過ごし方も大切でしょう。余暇を楽しむ余裕もなく、休日はひたすら寝て過ごす人もいると思います。身体を酷使している人をみると、何のための仕事、人生だろうと思えたりします。若いうちはひたすらがんばるのも1つの生き方かもしれません。しかし、身体は正直です。この身体を大切に使ってもらいたいと思います。
生活の見直しなどで改善されなければ、薬による治療もいろいろあります。一度使うとずっと止められないと思う方もいるようですが、メンタルヘルスも早めの治療で軽い症状のうちに解決することです。
アイル女性クリニック 院長 加藤季子
投稿者 セメント商工健康保険組合 : 2008年11月15日 08:00 : 無断転載を禁じる
