2008年8月号 貧血を改善するために

貧血を改善するために
顔色が悪い、疲れやすい、時々めまいがする・・・このような症状があれば、貧血の危険信号です。貧血とは血液中に含まれるヘモグロビンの量が減少した状態で複数の種類がありますが、鉄分が不足することが原因である鉄欠乏性貧血が約70%を占めます。とくに女性は、月経によって鉄欠乏性貧血になりやすいのですが、さらに思春期のような成長期や妊娠時には鉄分の必要量が増えるので、貧血になりがちです。そのほかの原因には、胃や大腸など消化器官からの出血、子宮の疾患、悪性腫瘍などもありますので、これらの病気であれば治療することが先決になります。

鉄には比較的吸収されやすい「ヘム鉄」と吸収されにくい「非ヘム鉄」があります。ヘム鉄はレバーなどの内臓や赤身の肉、まぐろの赤身やカツオの血合い部分、アサリなどに多く含まれています。非ヘム鉄は緑黄色野菜、海藻類、大豆製品に多く含まれています。2つの鉄の吸収率は平均しても10%程度と低いので、吸収率を高める肉、魚の動物性たんぱく質、緑黄色野菜や果物などに多いビタミンCと合わせてとりましょう。また、レバーや貝類に多いビタミンB12や緑黄色野菜に多い葉酸は造血に働くビタミンなので貧血予防に効果的です。

鉄欠乏性貧血を改善するための食生活のポイントは、1日3食、主食・主菜・副菜を揃え、血液の主材料となる鉄分と一緒に体に必要な栄養素をまんべんなくとりいれることが大切です。

さらに料理する際には鉄製のフライパンや鍋を使用すると鉄を増やす助けになります。特にトマトや酢など酸味のあるものを加えると溶け出す鉄がアップしますので、魚介類や大豆などのトマト煮込みに利用するとよいでしょう。最後に食事中や食後の飲み物ですが、コーヒー、紅茶、緑茶などは、渋み成分であるタンニンという物質が鉄の吸収を妨げます。ただ、食後1時間くらいまでは、あまり濃くして飲みすぎないようにしましょう。ほうじ茶や麦茶もおすすめです。
                
女子栄養大学 栄養クリニック 管理栄養士  春日千加子

投稿者 セメント商工健康保険組合 : 2008年07月15日 08:01 : 無断転載を禁じる