2006年5月号 歯の健康を守る食生活の工夫

歯は大切に「ポリポリ」「カリカリ」「さっくり」。歯ごたえを表す言葉からは美味しそうなイメージがわいてきますね。実際、食べ物の美味しさは、甘みや塩味などの味と、香りといった化学的要素と、歯ごたえといった物理的要素が大きいものです。天ぷらやおせんべいを想像するとよくわかりますね。特に日本人は、歯ごたえに敏感な民族と言われていますから、美味しく食べ続けるためには、歯を大切にしたいものです。

では歯が何本あればいいのでしょうか。永久歯は全部生えると32本ですが、調査によると使える歯の数が21本以上あると何でも食べられ、16~20本だとたいてい食べられるそうですから、80歳で自分の歯を20本残すのが目標といえそうです。

失う歯を減らすために必要なのは虫歯と歯周病の予防。どちらも正しいブラッシングに加え、栄養面では食物をよく噛んで、唾液を十分に出すことと、甘い食物・飲料の取り方に気をつけることが歯の健康に役立ちます。

たとえば、砂糖や果糖、乳糖を含んで甘いことに加え、強い酸性である飲み物は、歯の脱灰を進め虫歯になりやすくします。炭酸飲料や果汁飲料(天然素材のジュース含む)はどちらも糖分を10%以上含むうえ、pH(ペーハー)はおよそ3前後と強い酸性です。乳酸菌飲料も糖分10%以上、pH4前後と強酸性。またスポーツ飲料も糖分が5%前後でpH3.5前後とやはり強酸性ですから、虫歯予防の点では、多量の発汗を伴う時以外、水がわりに飲むのは注意したいものです。とはいえ、これらは私たちの生活の中でも身近な飲み物ですから、だらだら飲まない、飲んだら歯磨きや口をゆすぐなど、口の中を清潔にする工夫をするとよいですね。

また近年は虫歯をつくりにくい甘味料としてアスパルテーム、サッカリン、マルチトール、また虫歯予防効果が期待される甘味料にはキシリトールがあります。こういった甘味料も意識してみましょう。

新出 真理
(ヘルスサポート研究会カナン代表・管理栄養士)

投稿者 セメント商工健康保険組合 : 2006年04月14日 08:23 : 無断転載を禁じる