2011年12月号 キーパーソンを決めましょう
「お父さまが私のからだをさわるのよ」と、舅の異変をいくら夫に訴えても「そんなバカな」と相手にしません。小姑たちにも「あなたの誤解じゃないの」と無視されたA子さんは食欲も失せノイローゼ寸前です。
親戚に不幸がありショートステイ(短期入所サービス)を利用したところ、舅が「女性利用者に抱きつくなどの行為があった」と施設からの報告で、ようやく夫は妻の話を事実と認めました。
小姑たちは「問題行動が出るのは介護のやり方がよくないから」と、いかにも嫁に落度があるような言い方をします。友人たちがこぞって「あなたは感謝されても文句を言われる立場じゃないのよ。泣いている場合じゃない」と応援してくれたことで、A子さんは3人の義姉に声をかけ夫も共に介護会議を開きました。
あれやこれや山ほど意見が出た後に「認知症が進むお父さまにはどんな介護サービスが必要かなど、医師や相談員に尋ねたりして責任をもって対応する人(キーパーソン)に、どなたかになっていただき、私は従うだけにしてください。助かりますから」と提案しました。
「それはいい考えね」と賛成されたものの、なり手がなく結局はA子さんに。
「共に暮らす嫁としてキーパーソンはいたしますが、みなさんもできる限りのご協力を」と頭を下げ小姑たちの週1の介護手伝いを実現させました。
急な決定や意見が分かれた時などにキーパーソンがいるとスムーズな解決につながるものです。事情を熟知している主介護者がふさわしいですね。
野原すみれ 『死ぬまで元気に自分流』・著者
投稿者 : 2011年11月19日 17:43 : 無断転載を禁じる
