2006年11月号 鍋料理で心もからだもヘルスアップ
寄せ鍋、水炊き、湯豆腐、カキ鍋、おでん、しゃぶしゃぶ、すき焼き。秋冬は鍋料理が嬉しい季節です。ふんわりと湯気のあがった鍋料理は、心もからだも温かくなるような気がしませんか。
1人用の鍋もありますが、鍋料理というと、家族や親しい人と過ごす和やかな団らんを思い浮かべることが多いでしょう。日本人の望ましい食生活の目安である「食生活指針」の冒頭の項目は「食事を楽しみましょう」というタイトルですが、そのなかには「家族の団らんや人との交流を大切に」とあります。1つの鍋から分け合う鍋料理は、お互いに心休まる楽しいひとときを味わえる良さがあります。ストレスの多い現代だからこそ、食事の雰囲気で心を休めることは大切にしたいものですね。
一方、鍋料理がからだに与える影響はどうでしょう。鍋料理のいい点としては、不足しがちな野菜類をたっぷりとりやすいことがあげられます。白菜、長ネギ、大根、人参、小松菜、春菊、こんにゃく、しらたきや茸類などは低カロリーですし、塩分に含まれるナトリウムを体外に排出するのを助けるカリウムを多く含みます。煮汁に溶け出したカリウムも、汁を飲むことで無駄になりません。
その反面、鍋料理はつい食べ過ぎてしまう方も少なくないようです。大皿料理は銘々盛りの料理に比べて食べ過ぎやすい傾向があるようですが、さらに、鍋料理は食べた分の具材を足していくので、自分が食べた量を把握しにくい傾向があります。
鍋料理の後はからだが重いと感じる方は、肉、魚や豆腐類の食べ過ぎが目立ちます。食べるときには、低カロリーの野菜を二口食べたら、高カロリーの肉、魚、卵や大豆製品を一口食べるようにすると栄養バランスもとりやすいですし、鍋奉行、灰汁代官になって食べる暇を減らす方法もありますね。
また、いろいろな食材からうまみが出る鍋の味付けは、少し薄めでもおいしく食べられます。塩分の取りすぎを防ぐためにも、少し薄味にし、素材の味を楽しめる敏感な味覚を育てましょう。
新出 真理
(ヘルスサポート研究会カナン代表・管理栄養士)
投稿者 : 2006年10月16日 10:49 : 無断転載を禁じる
