2010年1月号 健保組合関係者4千人が参集 65歳以上対象に新制度創設を
全会一致で4項目の決議採択 平成21年度健康保険組合全国大会
副呼称に「財政危機突破と健保組合を守る総決起大会」を掲げた「平成21年度健保組合全国大会」が11月19日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで開催されました。同日の大会には、健保組合関係者ら約4000人が参集、65歳以上を加入者とする新たな高齢者医療制度の創設提案を含む4項目の決議を採択。決議実現に向け全健保組合が一致して政策活動に取り組む方針を確認しました。
医療保険制度は現在、高齢者医療制度への拠出金増が原因で深刻な財政危機に直面しています。基本的に国庫補助がなく財政の自立度が高いとされる健保組合も例外ではなく、新しい高齢者医療制度が発足した08年度は、拠出金が前年度比18・3%の大幅増となり、単年度で3060億円の赤字を計上。同年度は準備金や積立金の投入で何とか収支均衡にこぎつけましたが、21年度は拠出金がさらに嵩む結果、6150億円の巨額赤字が見込まれています。
現行の高齢者医療制度は、急増する高齢者医療費の適正化と世代間負担の透明化を大きな目的にしており、このため、①高齢者全員への保険料の賦課(高齢者の人口割合で2年単位で見直し)②所得に応じた窓口負担︱などの措置が講じられました。
ただ、同制度は高齢者の不満やその後の経済状況の変化を背景に保険料や一部負担金が制度発足当初から大幅に軽減され、制度改革の目的・理念が薄らいでいるといった指摘のほか、75歳で高齢者医療を区分することの妥当性、「前期高齢者医療制度」の給付費に公費負担がないことによる保険財政の悪化問題などが対応すべき課題に挙げられていました。
鳩山政権は、これらの問題の検討を急ぎ、3年程度をかけて新制度に移行する方針を明らかにしていますが、こうしたなかで健保連が提案しているのが、65歳以上の高齢者全員をカバーする制度の創設です。
医療保険の過大な拠出金負担を是正するために、新制度の財源には給付費の5割程度の公費を投入。残りの5割は高齢者の保険料と若年者の支援金で賄い、若年者の負担は被用者保険と国保制度の加入者数で按分します。年金制度や介護保険制度の給付開始年齢を基準に、高齢者医療も包括的に保障される体系のほうが国民にも分かりやすいというのが健保連の基本的な考え方です。
このほか、大会では健保連政策の一環である「財政支援」「一元化阻止」「組合方式推進」に関する決議が採択されました。
健康保険組合全国大会スローガン
- 高齢者医療制度の改革と適正な公費投入の実現
- 健保組合の過重な負担を軽減する財政支援の継続・拡大
- 制度間の財政調整・一元化の断固阻止
- 保険者機能を十分に発揮できる組合方式の推進
投稿者 : 2009年12月15日 09:45 : 無断転載を禁じる
