2007年9月号 超高齢社会を迎える日本

従来の高齢者観からの転換を提起・2007年版高齢社会白書

日本の高齢化の将来推計このほど発表された07年版高齢社会白書によれば、わが国の総人口1億2777万人(06年10月1日現在)のうち、高齢者人口(65歳以上)は2660万人(前年同期2567万人)、総人口に占める割合(高齢化率)も20.8%と過去最高になることがわかりました。  高齢者人口は今後も増加が続き、団塊世代が65歳に到達する2012年には3000万人を超え、42年の3863万人をピークに、その後は減少に転じると推計しています。また、高齢化率については今後も上昇を続け、55年には国民の2.5人に1人が65歳以上の高齢者となり、4人に1人が75歳以上の後期高齢者になると推計しています。わが国の人口の高齢化は、他の先進諸国に例をみないスピードで進行しており、「わが国は世界のどの国も経験したことのない高齢社会となる」と提言しています。

そのため白書では、前例のない高齢社会を活力があり安心できるものにしていくために、「65歳」=「高齢者」=「支えられる人」という固定観念を捨て、高齢者は高齢社会を支えるマンパワーという国民の意識を高めることを求めています。さらに、高齢者の意欲と能力を職場で活用し、「世代を通じたワークライフバランス(仕事と生活の調和)」を実現するための、政府や企業の取り組みも掲げています。また、6月に政府が閣議決定した「経済財政改革の基本方針2007」(骨太の方針)でも、仕事と家庭・地域生活の両立が可能な社会の実現に向けた具体的手段が明記されています。

04年に内閣府が発表した60歳以上の人たちの意識調査結果によると、「高齢者とは何歳以上か」という問いに、7割を超える人が「70歳あるいはそれ以上」と答えています。私たちは、高齢者を「支えられる人」と捉えがちです。しかし、若い時期から健康づくりに取り組み、就労や社会参加に意欲のある元気な高齢者は、来たるべき〝超高齢社会〟を支える貴重なパワーにもなるのです。企業も「高齢者は意欲・体力が低下して就業がむずかしい」という先入観を変えていくとともに、国民一人ひとりにも新たな高齢者観を醸成させていくことが不可欠な時代になってきています。

投稿者 : 2007年08月15日 09:02 : 無断転載を禁じる